【続・恋と再スタートは突然に。】第3話:「奇跡の物件と、思わぬ急展開。」

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富山で“犬OK賃貸”は、幻か伝説か。

さて、「自分の暮らしを持つ」と決めた私。
早速、富山での物件探しを始めてみたんですが……これが想像以上に難航

まず、富山は持ち家率が全国トップクラス。賃貸需要がそんなにないのか?!1LDKくらいの一人暮らしサイズってすごく少ない。無駄に広い物件が多いちょうどいいサイズは家賃がなぜか関東とほぼ変わらない!(地方は安さがメリットでは??)

で! わたしの条件を整理すると、こうなる。


ワンルーム以上
富山市内(自分のこれからの職探しのしやすさや彼の実家に通いやすいこと)
駐車場2台付き(田舎アルアルの車社会ではこれ必須!彼が来たときに停めれるスペースはマスト)
家賃は現実範囲内(固定費の安さ!求めたい!)

……これ、魔法の条件リストですか?

スーモもアットホームも検索条件でがっつり絞ると、出てくるのは数件だけ。 なんなら0(ゼロ)という数字が踊る。
該当物件が出てきても、12LDKという謎に広すぎる古民家(何人で住むねん!誰が掃除すんねん!)や、犬にさえ申し訳ないレベルのボロ物件。

一瞬「これはもう、犬とテント生活か?」と本気で考えた。

しかも、“犬OK”と書いてあっても「小型犬1匹まで(吠えない子に限る)」とか「要相談(→実際はNG)」とか、なかなか現実は厳しい。

毎日賃貸物件の情報サイトを見続ける日々へ突入。

たったひとつ、心に刺さった家。

もう“古さ”は諦めるしかない。 でもその中で、奇跡のような物件がひとつだけ浮かび上がってきた。
築50年以上の平屋。2LDK。外観は「昭和の残像」だけど、中はしっかりリフォーム済み。 駐車場2台付き。駅も徒歩圏内。しかもペットOK! 家賃も想定内。

場所も、なんと富山市内。 富山県内いろいろ見たけど、やっぱり私にとっての優先度は彼の実家にも通いやすく、就職活動にも便利そうな富山市がベスト。

迷わず、内覧予約。まずはひとりで見に行ってみました。
建物を見て「うわ、攻めてる……!パンチ効いてる!!!」と一瞬ひるんだけど、中に入った瞬間

とやまりこ

「あれ、住める。いや、むしろ住みたいかも」

と思ってしまった。

何より心を掴まれたのは、テラス。

洗濯物を干して、コーヒーを飲んで、犬がのんびり日向ぼっこする姿が頭に浮かぶ。素敵すぎるじゃないか!!!

もう、ここしかない!

あとは、彼にどう伝えるか。それだけだった。

正直な気持ちを、彼に伝えた。

内覧のあと、彼にすべて(第2話に書いた、私の心の葛藤もすべて)を話した。

・今の自分の気持ち(「あなたも一緒に暮らす部屋を二人で探すものだと思っていたこと」)
・愛犬を呼び寄せたいこと
・あなたが大好きで大切な存在であること
・まずは自分の居場所を持ち、心の安定を取り戻して仕事を探したいということ

そして、

とやまりこ

「私が住む家なんだけど・・・
一人で決めるのではなくあなたにも見て欲しいしあなたの意見も欲しい。」

と伝えた。
そして、その週の彼の休日である土曜に再び内覧予約をして、行ってみたら……
まさかの展開。
その物件、まさかの彼の職場が徒歩圏内だったのです!

「え、ここまで近いの?」「マジで?こんなことあるぅ????」「 これ運命?」 と2人でテンション上がる上がる。車で5分とかそういうレベルじゃない。「お昼休みに帰れる距離やん!」っていう近さ。
しかも、彼もこの物件を気に入っている様子。

とやまりこ

「え、これはもう決まりじゃない!? 」
「ということは、仕事の帰りにすぐに彼が立ち寄れる家!最高の物件だ」

と、わたしの心の中ではもうすでに契約書にサインしていた(笑)。

私は“即決タイプ”、でも・・・彼は“じっくりタイプ”。

とやまりこ

「もうこの物件で決まり!早く申し込みたい!」

と、私は前のめり。

旦那さま

「気に入ったけど、家は急いで決めるもんじゃないよ❤︎
すぐにあの物件は決まらないと思うし、もう少しじっくり考えよう


と彼。

たしかに、それも正しい。
でも、私はもう心の中で家具を配置していたし、テラスで犬と過ごすイメトレも済んでいた。 引っ越し業者の見積もりサイトを開いていたのは、ここだけの話。

そして事件は、日曜の夜に突然勃発したのだった。

まさかの、家族会議勃発。

その日お風呂から上がって、リビングへ向かったわたし。空気がいつもと違う!不穏な空気が漂っている・・・これは只事ではない?!
彼もお父さんもお母さんも、なぜか正座モード。

いつもニコニコ笑顔のお父さんは険しい表情「Toyamarikoさんは、どう思ってるんだね?」

……えっ、何の話??
聞けば、私がお風呂に入ってる間に“私たちの今後の結婚や関係について”の会議が開催されていたらしい。

旦那さま

「Toyamarikoちゃんを愛している。結婚じゃなくてパートナーとしての関係を築いていきたい」

と彼は話した。しかしお父さん、「このままの状態で集落をウロウロされても困る。男には責任がある。」「このままの二人の関係でここに置いておくわけにはいかない。」と真っ向衝突。

私は言葉に詰まりつつ、

とやまりこ

「これから先は二人で、もちろんちゃんと考えていきたい。彼の気持ちも尊重したい

と精一杯答えた。

沈黙が流れる中、

彼がふっと口を開いた。

旦那さま

「……わかった。
ちょうど部屋も探してたんだ。出ていくよ」

ご両親もびっくり。私も、もっともっとびっくり。

え、そんな急に一緒に住む方向になる!?

動揺MAX。

こうして、“私の暮らし”は“ふたりの暮らし”に変わった。

あれは「私の自立のための引っ越し先」のはずだった。
ところが、「ふたりの新しいスタートの場」に変わろうとしていた。

あの日の夜の家族会議は、彼のご両親の愛の会議だったんではないか?と今のわたしは思う。

人生って、時にびっくり仰天するくらい?!予想外で、そしてちょっぴり笑えて、でも温かいもの。

どこにどう根を張るか、どんな形で関係性を育ていくかは、いろんな奇跡や偶然や、そして周りの人たちの愛と”自分と相手を愛する気持ち”が折り重なって、少しずつ少しずつ形になっていくのかもしれない。

そしてあのとき、勇気を出して動いたからこそ、今ここにいる。
そう思えた、富山のある日でした。

次回、第4話は——

いよいよ新居での生活スタート!? 愛犬との再会なるか? そして、再び立ち上がる“仕事”の話も……。

引き続き、どうぞお楽しみに。

感想・共感・あなたの“家探し珍道中”があれば、ぜひ教えてくださいね!
ここまで読んでくれてありがとう!
LOVE Toyamariko

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この記事を書いた人

『とやまりこ』編集人。血液型B型。長女。
2度の結婚&離婚を経験、人生山あり谷あり、ジェットコースターのよう。
残りの人生で「やっぱり真実の愛に向き合いたい」と一念発起!
懲りずに45歳で婚活を再開始!!!猛活動の末、46歳で現在の旦那さまと出会いお付き合い開始。
大好きだった湘南・鎌倉から旦那さまの故郷「富山県」に2024年3月Uターン移住。
2024年8月大好きな旦那さまと結婚、現在は愛犬のくうちゃんと3人暮らし。

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